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私の財産告白

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本多静六氏著です。
金融系の超古典とでも言うべき本なのでしょうが、ネットだったかな❓で知り、読んでみることにしました。
こちらを手に取ったのは、蓄財方法や運用の考え方等に特殊なものが少なく、現代でも大変参考になるため。


種銭を作るために、切り詰めて貯金をする。
それを用いて投資をする。
いつも静かに景気の循環を洞察し、好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を時期を逸せずたくみに繰り返す。
この本で書かれていることは目からうろこのようなものはなく、派手なものは全くありません。
だけど実践には相当な覚悟が必要で、やり切るのが多分難しい、重い内容。
現在蓄財できていない方には大変参考になるはずですが、しっかり現実を見ないと、おそらく言い訳に終始し、何一つやれないのではないかとも思います。


若い頃に老後の不安を覚え、結婚しても切り詰めて貯金をしてきた私。
それに引け目を感じていた時期もあるのですが、だからこそ今があり、さらにこの本を読んで必要なことだったのだなと安堵しました。
さらに去年までの市況の良さに、自分のメンタルが浮かれ気味なのも自覚しているので、気を引き締めるのにも大変役立ちました。


実はあとがきがまた秀逸で、岡本吏郎氏が書かれているのですが。
世の中には一般解と特殊解がある。
一般解は世間一般に通用するもの。
特殊解は、応用問題の解答式をして優れているが、万人に当てはまるということはない。
特殊解をありがたがるこの世の中で、この本は一般解が貫き通されているという内容に、納得してしまいました。


私は本が好きなので、色々な本を読みます。
最近、いわゆる一流の人間、機関、特別な人のノウハウが書かれたような本が多くあります。
これらは大変刺激になりますし、確かに取り入れられる面はあるのですが。
本当に何かを体系的に取り入れるなら、「一般解」が書かれた本を読み込んで日々に落としていくのが大切ではないかなと思います。


私自身は「特別解」の本は、モチベーション維持や、考え方を凝り固めないために読みます。
「一般解」の本を読み込んで、考え方を固めたり、日々の言動に生かすよう心がけます。
読む本の種類で行動を変えているのですが、その概念が、岡本氏の仰る「特別解・一般解」という表現で腑に落ちた次第です。