私が尊敬している、セゾン投信の中野社長。
運用報告会は都合があえば参加、名古屋に来るセミナーはなるべくチェック。
投信の積立運用を始める際、本当に心の師としていた方です。
金融機関の闇、不都合な話を赤裸々に語り、投信の直販や積立運用に対して並々ならぬ意欲を燃やし、全国を行脚してそれを説いて回るエネルギー。
すごい、すごすぎる、まさに神。
ただ、自分の中の気持ちがちょっと覚めることがあって。
数年前のセミナーで、一般の方が質問した時にそれを遮って運用担当者に答えさせたことがあるんです。
確かにその人は質問が長く、おまけに最近出てきた他の会社の似たような商品についての質問です。
他の人の質問時間もなくなっちゃうし、なんというかちょっと無神経な質問だし、わかるんだけど、なんだかちょっとしんどくて。
それからも何回かセミナーには行っているんですけど、気づけばだんだん違和感が少しずつしんどくなりました。
ご自身の主張はぶれない、それはとってもすごいことです。
ぶれてばかりいる私、不安で運用なんて投げ捨てたくなる私。
そんな私はそのぶれなさに間違いなく、救われてきたのだから。
ただ、ご自身の信じるもの以外に対しての攻撃性が強くて、心身ちょっと削られるのに気づいてしまって。
歯に絹着せぬ物言い、金融機関のトップなのに言い切っちゃえる強さもすごいと感じていたのだけれど・・・。
思うに誰かを攻撃するスタイルというのは、掴みはわかりやすくても、劇薬に近い。
ずっと側におけるものではないのかもしれません。
でもこれは自分も同じこと。
私自身も信じたものにのめりこみやすく、他を排除する傾向があるのは自覚しています。
それゆえに成果を出せてきたことがあるのも、事実。
でも理想を言えば信念を強く持ちつつ、他者も許容しながら生きていければ・・・。
それは多分「凡人」の迷いなのかもしれない。
私はついバランスを取りたいと望んでしまうけれど、本当は何かに秀でていく人ほど、バランスはとらずに突き進むのものなのかもしれません。
・・・難しいものだなと感じました。